お米に「コシヒカリ」や「ササニシキ」といったブランドがあるように、パンの原料の小麦粉にもさまざまな品種があります。
国産小麦で代表的なものは「ホクシン」「農林61号」などですが、これらのほとんどは、うどんなどに用いられる中力粉タイプです。
パンに最適なのは力強いグルテンを生成できる強力粉なのですが、しかし国内で流通する強力粉はそのほとんどが海外からの輸入品で、「ハルユタカ」など僅かな品種だけが北海道を中心としたごく一部で生産されているにすぎません。
食糧庁の平成14年度のデータによりますと、国内で流通する小麦粉はその85%を輸入に頼っているそうです。こんな状況ですから、巷のパン屋さんなどでは入手が容易で安価な外国産の小麦粉を使うのが一般的です。
しかし近年、より安全な国内産小麦を求める動きが高まるにつれ、パン屋さんたちの中でも「こだわり」を持って国内産小麦粉でパンづくりを行うお店も出てきました。「国内産の強力粉」となると、これはもう北海道産ハルユタカくらいしか選択肢はないので、ハルユタカの人気はうなぎのぼり。あまりの人気ぶりに、最近では生産が追いつかないほどで、パン屋さんでもよほど特別な仕入れルートを持っていない限り、入手困難な状況がつづいています。